揺るぎない世界観と歴史を持ったフレームたち
名品と呼ばれるには、いくつか条件があります。
ブレない世界観を持ったフォルムであり、そこにオリジナリティがあること。
そして、語りたくなるような歴史的背景を持っているかどうか。
1950年代に米国で生まれたTART OPTICAL は、多くの著名人たちから愛されましたが、人手不足によって1970年代に
ブランドの幕を下ろしました。
約30年後、ジョニー・デップがヴィンテージとなったTART社のARNELを着用した事で
再びTARTならではのスタンダードなデザインに注目が集まるようになったのです。
現在、ARNELは、JULIUS TART OPTICALのARと名を改め、正式な図面によって復刻されています。
しかし、名品の復刻は、それだけではありません。
今回は、ARと並ぶオリジナリティと歴史を持った2つのモデルをご紹介します。
アメリカ合衆国第32代大統領「Franklin Delano Roosevelt（フランクリン・デラノ・ルーズベルト）」のイニシャルが冠されたモデルで、AR、BRYANと並んでJULIUS TART OPTICALの代表作の１つ。数々の難局を乗り切った政治家の名前に由来するだけあり、力強いフォルムが特徴のウェリントンフレームです。
幅広でボリューム感溢れるストレートテンプル。横顔を精悍に見せてくれるデザインです。頭部を包み込めるよう、テンプルエンドに近くにつれて丸みがつけられています。
ボリューミーなテンプルと前枠をつなぎ止める3点のリベットが強度を保持しつつ、絶妙なアクセントになっています。
AR、FDRと並んでJULIUS TART OPTICALを代表するモデル『BRYAN』。縦幅の広さが特徴的なウェリントンフレームです。フロント上部の両方サイドにエッジを立てる事で、知的な雰囲気をつくり出しています。名優、そして名監督として世界的に有名なウッディ・アレンの愛用品としても知られています。
映画「アニーホール」でウッディ・アレンが見せる、知的でくたびれた男の着こなしにBRYANがフィットしています。これは今でも見本にできるスタイルです。
ダイヤモンド型の飾り鋲がさり気なくこのモデルを彩ります。過去にはリベット無しと有りがつくられていましたが、美しいリベット有りのモデルが復刻されています。
